大学英語教育学会(JACET)2009年度第48回全国大会(北海学園大学 豊平キャンパス)
2009年9月4日(金)〜6日(日)
シラバスデザイン
知能特性に応じた指導法が学習意欲に与える影響―大学生の英語学習に対する多重知能理論適応の可能性―
The Effects of the Method of Multiple Intelligences Theory on the Motivation of Japanese Learners of English

恒安 眞佐(宇都宮大学) 阿久津 仁史(聖学院大学)鈴木 政浩(西武文理大学)

【 概 要 】
問題と目的
 大学全入時代を迎え、大学教育をめぐる状況は大きく変化している。その変化の一例として、大学生の学習意欲の減退や学力低下があげられる(JACET授業学研究委員会編著, 2007:10-11)。そして、変化に対する対応として、授業への主体的参加の保障のために学生のニーズに応じた授業構築の必要性を強調する主張(日本私立大学連盟編, 1999:98)もある。しかし、日本の大学における授業の多くは、学生ひとりひとりに目が向けられているとは言い難いという見方もあり(子安, 2001: 46)、その結果、大学の授業は、個々の学生の潜在能力を十分に伸ばしきれていない面がある可能性もあるだろう。そのため、Christison (1997: 3)が提唱する、教員が為すべき仕事は、学生のより多くの知能を活発にするために可能な限り様々な指導法を取り入れることだ、という主張は極めて重要であると言えよう。

 さて、日本の大学教育を取り巻く状況を打開する方策の1つとして、Gardner (1983) の主張するMultiple Intelligences Theory (多重知能理論、以下MI理論と記す)がある。Gardner (1999) では、従来の学習において最優先されてきた言語・論理的知能を含んで、人間には少なくとも8種類の知能があるとされている。そして、多様な学生の能力や可能性を十分に伸ばすためには、より多くの知能に焦点を当てた授業作りが必要であるとしている。

 本研究では、知能特性にもとづく指導法が大学生の英語学習意欲に影響を及ぼすかどうか、その影響とは具体的にどのような形であらわれるのかを検証することを目的とする。
(応募要旨の問題と目的より)

(続きは、大会要項原稿データにあります。)

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