大学における英語基礎学力保障のための音読指導 (コンピュータ・ネットワークを利用した指導実践事例) |
【 概 要 】
音声の補助による音読練習が、Decoding skillsを伸ばし、Word recognitionが自動化することによりcomprehension能力が向上するかを検証しました。
イントラネット内に立てた個人サーバーを活用し、英検リスニング問題の音声データとtranscriptを貼り付け、文字を見ながら音声の助けを借りたパラレルリーディングの結果、短期間にリスニング能力の伸びが検証されました。特に下位の学生の伸びが顕著でした。
その他音読を中心とした前期授業の流れ、使用したコンピュータソフトの紹介等もいたしました。
以下は応募の際提出した発表概要です。
oneを[オネ]、takeを[タケ]とローマ字読みする学生の存在が指摘される一方、それすらできない学生も数多く存在する。英文の学習に取り組ませるにあたり、語句の発音ができなければ教師の説明を理解することは到底できない。教師が「3行目のexplainという単語は・・・」と発問したところで、テキストの中からexplainを発見できない学生が少なくないという事実を見てもわかる。そういう意味で英語基礎学力の形成は、英単語の発音指導から始めねばならない大学も存在する時代に入ったと言える。
本発表では大学英語教育における音読指導をリメディアル教育の出発点と考え、学生が示すいくつかのデータを根拠にしながら、英語基礎学力を形成するための授業づくりの一例を報告する。どのレベルのテキストから始め、どのように、何を使って、どこまでをゴールに目指すか、そして最終的に学生がどの程度のレベルまで到達したかを学生の実際のパフォーマンスを交えながら紹介したい。
テキスト選びの目安、学内サーバーを活用した独習教材の提示、熟達度に応じた教材配置や独習可能な学生とそうでない学生の振り分けの視点と指導、音読能力測定ソフトの使用と繰り返し音読の効果など、授業づくりで使用した教材教具に関して、その活用の視点を踏まえる。
資料データ
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