全国英語教育学会大阪研究大会
2010年8月7日〜8日(関西大学)
語認識自己診断能力と英語熟達度との関係 − 単語リストを使った英検合格予測の 一試案 − |
【 概 要 】
リーディングにおけるfluency研究では、語認識能力が読解能力を予測し、テキストに含まれる95%以上の単語を正確に読めなければ、そのテキストは独習に適さないという主張がある。こうした研究成果にもとづき、本研究は語認識能力で英検の合格が予測できるのかどうかを、大学生を対象としたデータにより検証する。英検長文問題から無作為に単語を抽出して4種類の単語リストを作成し、学生に発音がわからない単語の語数を申告させた。申告語数の平均値は4種類のリスト相互に有意な差が認められず、信頼性係数も極めて高かった。無作為に抽出すれば、どのような単語リストでも同じような結果が出ること、英検抜粋問題のスコアとの関係では、対象者にうち、合格者圏内の申告語数の平均値は、先行研究通り単語リストのおよそ5%となり、単語リストの申告語数が、英検の合格可能性を予測する一指標になりうることがわかった。
大会予稿データ(予稿データ提出後、サンプル数を増やしたため、当日発表のデータと若干の違いがあります)