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鈴木政浩(西武文理大学)の英語授業
科研費申請採択の内定が出ました。
「英語授業学研究(学習者の英語運用能力を促進する授業実践の定式化」
■授業の特徴
公立中学校で10年。その後いくつかの大学で英語の授業を担当して、すでに15年以上が経ちました。この間さまざまな学生たちと出会いました。英語の授業を通じ、「今時の」学生たちの可能性やすばらしさを痛感することが多くなりました。今までの経験の中から、次の3つの点を重視して英語の授業に取り組んでいます。
- 失った自信と意欲を取り戻す英語の授業。
- 多様さへの寛容さを育み、自分と他者を尊重する英語の授業
- 人間理解を中心にした英語コミュニケーション活動のある授業
■英検3級からTOEIC600以上までの英語授業
これまで一緒に英語を勉強して来た学生たちの多くは、英語の勉強が嫌い、できないという強い意識を持っていました。こうした学生たちは、「英語」と聞いただけで身構えることが多いのですが、ある指導法を取り入れることで、少しずつですが「英語の授業は好き」と言うようになってくれます。それは、丁寧な音読指導です。
これまで、英検3級に合格しないレベルの学生たちを何度も担当する中で、英検3級のリスニングテストに使われる英文をしっかり音読音読できるようになれば、CNNや洋画のセリフに出てくる英文にも取り組めることが経験的にも実証的にもわかってきました。また、ある程度の英語学力のある学生にも有効な音読指導もあります。英語嫌い、英語できないという学生も、そうでない学生も、丁寧な音読指導で自信と意欲を回復してゆきます。
■洋画や洋楽を教材に取り入れた英語授業
授業ではテキストの他、洋画や英語の歌も教材として取り上げます。洋画・洋楽ともに、さまざまな角度から取り上げます。音読活動の発展として、洋画の音声やセリフを使ったパラレル・リーディング、シャドーイングやアフレコの活動には、授業に参加するすべての学生が取り組みます。英検4級の復習からやり直す学生たちでも、ドラゴンボール Evolutionの冒頭シーンを教材に、アフレコをやりきってしまう姿は壮観です(この様子は近刊の書籍に掲載予定です)。語学力を高めるだけではなく、登場人物の気持ちやストーリーの中から、多様性とその大切さを学び取る工夫もしています。
■人間的アプローチ(Humanistic Approach)を取り入れた英語授業
人間的アプローチ(Humanistic Approach)とは、Moskowitz(1978)がまとめた指導法で、自尊感情を高めながら、他者の価値を認めるように学習者を導く外国語の指導法です。会話練習や英文を書く取組を通じて、仲間や仲間の価値を理解し、人間的理解を深める活動です(鈴木, 2010:39; 鈴木、2011e等参照)。
これまでの研究は、自分自身の授業実践を構築する中から生まれて来たものであり、授業と研究は表裏一体のものになっています。左上のメニューからご覧いただき、ご意見等お願いできれば幸いです。